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| 『昔日の客(三茶書房版)』 。右下のワンポイントは、関口の俳名 「 |
当地にあった古書店「山王書房」(現・カフェ「昔日の客」(東京都大田区中央一丁目16-11 Map→ X→)) の主人・関口良雄の随筆集。家族のすすめで還暦記念に発行する予定だったが、本の完成間際、関口は没する。発行されたのは、没後1年2ヶ月ほどした昭和53年10月30日。 あとがきを息子の直人さんが書いている。
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| 口絵には、関口の友人 |
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| 「山王書房」における関口良雄。奥の山王書房と書かれた扁額は尾﨑士郎の筆による。昭和41年撮影 ※ご家族から掲載許可をいただきました |
兄姉を頼って上京、体を壊す
大正7年2月11日(1918年)、長野県飯田市の米屋で生まれる。9人兄弟姉妹(内女性2人)の6男。小学校卒業後、姉を頼って上京(目黒区大岡山)。兄が経営する名刺の紙屋でバイクに乗って営業した。後に大田区
古本屋へ
戦後、新聞連盟関東本部に勤めるが、連盟解散後、文星閣印刷に入社(昭和23年30歳)。翌年、結婚。文学熱が高じ、給料の大半が古書に化けたという。昭和28年(35歳)、日本近代文学専門の古書店「山王書房」を開店した。 昭和38年(45歳)、「
作家との交流
古書販売業のかたわら俳句や書にも親しみ、昭和45年(52歳)には、尾崎一雄(71歳)、上林 暁(68歳)、
自宅で亡くなる
昭和52年4月、「大森赤十字病院」(東京都大田区中央四丁目30-1 Map→)に入院。 7月末に丸山ワクチンによる自宅治療に切り替える。
なつかしき 我が家に戻り 水引草
は、その頃の作か。同年8月22日の朝、自宅で息を引き取る。 59歳。結腸癌だった。墓所は、浦和の真福寺( ) 。
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| 『関口良雄さんを憶う(復刻版)』(夏葉社)。 尾崎一雄、小田切 進、加藤楸邨、上林 暁、久保田正文、添田知道、中村一枝、長岡輝子、野呂邦暢、萩原葉子、矢部堯一、山高 登らが、関口を偲ぶ | 青木正美 『古本屋奇人伝』(東京堂出版)。魅力的な生を全うした古書店主たちを紹介。千ページを超える大著を残した三橋猛雄、詩人の顔を持つ永島冨士雄、風狂に徹した関口良雄など |
昭和28年4月25日(35歳)、「山王書房」を開店。 亡くなる昭和52年までの24年間営業した。
近くの文化人と盛んに交流した。矢部堯一(開店直後の客)、尾﨑士郎(矢部の紹介で知り合い、生涯親交)、長岡輝子(店の上がりかまちで長話する仲)、萩原葉子(散歩したり、一緒に鰻を食べたり)、小田切 進(「山王書房」の近くに住みたいと言っていた)、野呂邦暢(昭和31年頃(19歳)、「山王書房」から歩いて1分もかからないところに下宿、会社勤めしていた。上掲文を参照)、三島由紀夫・瑤子夫妻(当地(東京都大田区蒲田)のボディービル・ジムへの行き帰りに寄った。三島の父親・平岡 梓も来店)、尾崎一雄(蔵書の買い取りを依頼するうちに親交。尾崎の『口の滑り』の関本良三は関口がモデル。『ある私小説家の憂鬱』(Amazon→)に収録) 、沢木耕太郎(実家が「山王書房」の近くにあり、里帰りのおり立ち寄った。沢木の「ぼくも散歩と古本が好き」(『バーボン・ストリート』(Amazon→)に収録)に「山王書房」のことが書かれている)、山高 登(上林 暁の話で意気投合。一緒に酒を飲んだり、旅に出たり)、和久田誠男(歩いて3分ほどの所に家があり、中学生の頃から「山王書房」によく通った。 後年開業した古書店「天誠書林」は「山王書房」を彷彿とさせた)など。
●『昔日の客』 (関口良雄 三茶書房 昭和53年発行)P.118-119 ●『関口良雄さんを憶う(復刻版)』 (編集:尾崎一雄 夏葉社 平成23年発行)P.18、P.47、P.49-51、P.59、P.66、P.70 ●『古本屋奇人伝』(青木正美 東京堂出版 平成5年発行)P.138-158 ● 『バーボン・ストリート(新潮文庫)』(沢木耕太郎 平成元年発行)P.221-238 ●『わが町あれこれ 第2号』 (編集:城戸 昇 あれこれ社 平成6年発行)P.28 ●『わがまち新井宿(第56号)』(平成24年4月1日発行)※~新井宿ゆかりの文学紹介~ 関口良雄著『昔日の客』(寄稿:関口直人) ●「『昔日の客』を読む ~大森・山王書房ものがたり~」(西荻ブックマーク→) ●「『昔日の客』復刊応援特集」(西荻ブックマーク→) ●「「大森・山王書房の旅」 レポート」(西荻ブックマーク→) ●「盛林堂書房「山王書房店主関口良雄と昔日の客」(特集目録&ミニ展示)」(西荻ブックマーク→) ●「『昔日の客』への旅」(Kanecoのブログ→)
ご子息の関口直人様から内容上のことでご指導いただきました。また、お写真掲載の許可をいただきました。ありがとうございます。
※当ページの最終修正年月日
2025.4.22