純粋
ケンサク 2006/10/04(Wed) 15:51 .647

八木重吉の詩に、

  くもの ある日
  くもは かなしい
  くもの ない日
  そらは さびしい

というのがあります。
晴れても、曇っても、彼はさみしかったんだろうな、
と思います。

彼のような純粋な感じには、若い頃、ずいぶん憧れました。
でも、結局は、重吉のようにはなれなかった。
その後、ぼくは、むしろ純粋でない自分をいかに自分で受け入れるかに悪戦苦闘して、
そして現在にいたっているという気がします。
(やっぱり、エロ本とかも見たかったしな・・・)

2〜3日前の空です。
空も雲も上手い具合に仲良く調和しています。
ふと、八木重吉のことを思いだしました。

青空


一字違い
ケンサク 2006/10/03(Tue) 15:04 .646

昨日の「朝日新聞」夕刊に、朔太郎の未発表書簡が発見されたという記事があった。
その終わりの方に「・・・銀座で詩集『純情小曲集』の出版記念会が開かれる前後の・・・」
といった一文があった。
これって間違いじゃないか? と思った。
たしか『純情小曲集』は室生犀星だ。
そのはずだ。
それで、近くにいる人に
「新聞も間違えることがあるんだね〜、『純情小曲集』はね〜」
とえばってしまったわけだが、
ま、念には念を入れて、と調べてみたら、
な、なんと、『純情小曲集』は新聞にある通り朔太郎で、
犀星の方は『抒情小曲集』ではありませんか!

大親友だったという朔太郎と犀星。
友情の証に一字違いの詩集を作ったんでしょうか。

純情小曲集


4度目の「冬ソナ」
ケンサク 2006/09/28(Thu) 00:56 .644

4度目の「冬ソナ」に突入です。

1度目と2度目は夢中で見た“日本語吹き替え版”で、
3度目は欲を出して見た“吹き替えなしの字幕版”。
そして今回は、いよいよ“完全版”です。
まったくもって「ホント好きね〜」ですね?

3話を見終えたところですが、
削られて今まで見ることができなかったシーンが随所にあり、
目をまん丸にして食い入ってます。

そうそう、“完全版”じゃない版にもありましたが、
最初の方で授業をさぼってデートするシーンがありますよね。
その時ジュンサンがユジンを誘う言葉に「借りを返せよ」というのがありました。
これって確か完全版じゃない版では「借りを返すよ」だったと思うのですが・・・。
だんぜん「返せよ」の方がいいですね。
ジュンサンの性格をよく表す名セリフに生まれ変わりました。

ともかく、いろいろ発見があって面白い!


ビデオを貸してくださった、Tおばさん、ありがとうございます。

冬ソナ



『豊饒の海』の舞台に立つ
ケンサク 2006/09/19(Tue) 13:45 .639

鎌倉文学館の見学を目的に、長谷に一泊しました。
鎌倉は楽勝で日帰りできる距離ですが、思い切って宿を取りました。

朝早くに歩く鎌倉は、いつもと違う表情で面白かったです。
老舗の和菓子屋がいそいそと木戸を開け準備していたり、
朝日に洗われた神社の境内が清々しかったり、
歩いているのが皆地元の人だったり。
観光客をはじき返すような、そんな気合いの入った鎌倉です。

鎌倉文学館には、むろん一番乗り!
ここは旧前田家の別荘だったところで、
三島由紀夫の『豊饒の海』の舞台にもなっています。
文学館の管理・清掃をされている方がいろいろ案内してくださいました。
一番乗りのご利益ですね。
文学館の隣に今も前田邸がありますが、
そこに住まうご令嬢(今はお年をめしておられます)に
三島由紀夫が取材した時の興味深い話なども伺うことができました。


ビー玉
ケンサク 2006/09/10(Sun) 00:26 .638

一番古い記憶かもしれない。
縁側かどっかで、ビー玉を目に押し当てて覗いている。
そこには、ずっと奥まで続く世界があり、
手をちょっと動かすだけで気泡に微妙なスペクトルが生まれる。
すうっと引き込まれそうになったのを覚えている。
その時、なんだか「死なないな」と思った(ような気がする)。
こんな奇跡的に美しいものがあるんだから、
それを眺めている自分も死ぬわけがない、と思ったんだろうか。

昔、N小学校のK先生の4.5畳一間のアパートに遊びにいった時、
「これ面白いからあげる」といってもらったのが鈴木翁二の「透明通信」。
このマンガ、ビー玉で始まり、ビー玉で終わる。
少年は、夏休みの最後の日の晩、ビー玉を電灯にかざす。
「あしたから学校か〜」って。
ビー玉は、何か学校的でないもの(冒険的なもの)の一つの象徴として描かれていた。

今も手元にビー玉がある。
比較的最近、買ったものだ。
昔のに比べるとどこか出来上がり過ぎで、
複雑なスペクトルができないような気もするが、やはり綺麗なものである。
卑弥呼に献上したとしたら、一国くらいかるく下賜されるのでは?