6つのカテゴリーを立てているので、
なるべく偏りなく話題を振っていきたいと思う。
久々にベニスねた。
良いところは他にもいろいろあるんだろうけど、
なぜにベニスばかりに目がいってしまうかは、
今を遡ること30年前(年がばれてしまう)、
東京は日原の鍾乳洞を訪れた時に端を発する。
高校の時、美術部に所属していた。
私の学年は男子部員が私と杉野君しかいなかった。
部長を決めなくてはならないという段になって、
杉野君の方がだんぜん周りからの信望が厚かったが彼は入部したばかり、
一年の最初から部にいた私の方に回ってきてしまった。
部長の一番の役は、夏の合宿を企画すること。
まずは場所決めからしなくてはならない。
それで東京の奥の方の日原辺りがいいんじゃないかということになって、
一年上の桜井先輩(いい先輩だった)が付き合ってくれて、下見することになった。
現地をいろいろ視察し、宿も決め、
じゃ時間があるから日原鍾乳洞っていうのに入ってみようということになったのだ。
何十円かを払って、中に入ると、
最初は頭が支えそうな細いトンネルが延々と続く。
ヒンヤリとした壁に手を触れながらそろりそろりと前進していくのである。
足下を照らす明かりが頼りなげで、
また岩が水に磨かれているようなところもあっておっかなびっくりだ。
と、その時、予想してないことが起きた。
目の前に突如として巨大な暗闇が広がったのだ。
大空間。
目を凝らすと、巨大な鍾乳石が柱になって伸び上がっている。
今までたどってきた細い道とその空間とはあまりに差があり、驚き、そして感動した。
鍾乳洞の面白さは、この細い道と大空間が織りなしているのだと思う。
さて、もうお察しかと思うが、
この細い道と大空間のリズムは、ベニスそのものでもあるのだ。
挟まれそうな細道、向かいから来た人とすれ違うのも難儀するような狭さである。
ところがそこを抜けると、
予想だにしない大広場や尖塔が現れるのだ。
その日原鍾乳洞で味をしめたリズムの面白さにまた身を委ねたく、
ベニスに気持ちが向かう。
ベニスは広いので、まだまだ味わい尽くせそうにない。 |